大沢小屋は林道の終点落合から１．５時間。２階建ての立派な山小屋です。この小屋に一泊して翌日山頂を目指します。御宝前は沢登りの終点であり、水系最大の大滝がある場所です。コースはここから急登となりやがて山頂を望む尾根に出ます。

伐採事業が盛んな頃、営林署が建てた立派な山小屋です。その頃は、作業員のお世話をする管理人も住んでいたとのこと。一階に囲炉裏、２階は１００冊ほどの本がそろい、バルコニーもあります。この小屋が朽ちたら、再建築は多分不可能でしょう、大切に使いたい小屋です。水は前の小沢からホースで台所に引くことが出来ます。

他の山小屋で味わえない大沢小屋の楽しさは、この五右衛門風呂に入ること。訪れたら是非トライしてください。水は少しの工夫で沢からホースで引くことが出来ます。燃料は豊富にあって良く燃えるブナの枯れ木。２時間も焚けば適温になるでしょう。風呂上りのビール、沢音、これがこの小屋ならではの楽しみ方。お風呂の水が濁っているのはバスクリンを入れたから、以前写真を撮ったらアダルトサイト顔負けのことになっていて、安心して見られる工夫をしています

雪解けが終わる６月過ぎからが沢のシーズンでしょうか、大沢小屋を訪ねるベストシーズンは晩秋から初冬かもしれません。緑で覆われる夏には考えられないほど、周囲が明るく、見通しが良くなります。気温が下がった夜の囲炉裏、五右衛門風呂、沢の音、忘れられない夜になります。

左右に分かれた沢の左側を登ること少し、右手から大きな音と共に飛沫が顔に当たると、突然大きな滝が目の前に現れます。この水系で最大の滝、男滝です。はっきりとした滝つぼは無く、沢の真下まで行くことも出来ますが、風向きによっては服がびっしょりになります。滝の全景を良く見るには登山コースがある対岸のガケを少し登るといいです。崩れやすい岩場のため足元には十分注意してください。